ケトン体(D-BHD)エビデンス

※本ページは公開論文に基づく情報提供を目的としたものであり、
特定の効果効能を保証するものではありません。
【総括】
ケトン体(D-BHB)は、ヒトおよび動物試験において
エネルギー供給・血糖調整・食欲制御
認知機能・脂質代謝・運動機能
など、多面的な研究が進められている成分です。

① 血中ケトン上昇

要約

外因性ケトン摂取により、血中D-BHBは短時間で有意に上昇する

サマリ

ヒト試験において、ケトンモノエステル摂取後、血中BHB濃度は3〜6 mmol/Lまで上昇することが確認されています。これは生理的ケトーシスに近いレベルであり、エネルギー基質として利用されることが示されています。また、2020年の研究でも、外因性ケトン補給により体内ケトン濃度の有意な上昇が確認されています。

② 血糖応答

要約

ケトン体摂取はインスリンを増加させることなく血糖応答を低下させる

サマリ

肥満成人を対象としたランダム化クロスオーバー試験において、ケトンモノエステルを摂取した後に経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実施した結果、血糖曲線下面積(AUC)が約11%低下しました。
一方でインスリン分泌には有意な変化は認められず、ケトン体がインスリンに依存しない形で血糖応答に影響を与える可能性が示されています。

③ 食欲・空腹感

要約

ケトン体は食欲ホルモンを低下させ空腹感を抑制する

サマリ

ヒト試験において、ケトン体摂取によりグレリン(食欲ホルモン)の低下と主観的空腹感の低下が確認されています。ケトン体はエネルギー源としてだけでなく、食欲調整シグナルとしても機能する可能性が示唆されています。

④ 認知機能・脳

要約

ケトン体は脳のエネルギー源として機能し、認知機能に影響を与える可能性がある

サマリ

ケトン体(BHB)は脳において代替エネルギー源として利用されることが知られており、神経保護作用や酸化ストレス低減などの生理作用が報告されています。さらに近年のメタ解析では、外因性ケトン体補給により認知機能に対して統計的に有意な改善効果が示されており、脳機能への関与が示唆されています

⑤ 認知機能・集中力、気分

要約

ケトン体(D-BHB)の摂取により、注意機能の一部および気分状態の改善が報告されている

サマリ

健康成人を対象としたランダム化二重盲検試験において、約3.5gのD-β-ヒドロキシ酪酸(D-BHB)を単回摂取した結果、認知機能全体に有意な変化は認められなかったものの、注意機能を評価する計算課題において成績の向上が確認されました。
また、疲労感や混乱の低下、活力の向上など、複数の気分指標において有意な改善が認められました。
これらの結果から、ケトン体は認知機能の一部および気分状態に影響を与える可能性が示唆されています。

⑥ 運動・回復

要約

ケトン体は運動後のエネルギー回復に関与する可能性がある

サマリ

運動後にケトン体と糖質を併用することで、筋グリコーゲン再合成が促進される傾向が報告されています。回復過程におけるエネルギー供給への関与が示唆されます。

⑦ 内臓脂肪

要約

ケトン体(D-BHB)の継続摂取により、内臓脂肪面積の有意な減少が報告された

サマリ

本ランダム化二重盲検プラセボ対照試験では、日本人成人を対象にD-β-ヒドロキシ酪酸(D-BHB)を12週間継続摂取した結果、内臓脂肪面積が有意に減少しました(約−9.0 cm²)。
また、体重、BMI、体脂肪量についても減少傾向が認められ、ケトン体が脂質代謝に関与する可能性が示唆されています。ただし、生活習慣や個人差の影響も考慮する必要があります。

大阪ガス株式会社が開発した天然由来ケトン体(D-BHB)は、国内において機能性表示食品として届出され受理されています。
※PRISMA声明2020に準拠したシステマティックレビュー(SR)での届出

届出番号 I1102
届出表示 D-β-ヒドロキシ酪酸にはBMIが高めの方の内臓脂肪を減少させる機能があることが報告されています。
1日摂取目安量 D-β-ヒドロキシ酪酸として2.9g/日

●D-BHBを1日2.9g、12週間摂取した結果、内臓脂肪が有意に減少

D-BHBを1日2.9g、12週間摂取した結果、内臓脂肪が有意に減少
試験方法 D-BHB2.9g含有飲料を1日1本摂取/食事・運動制限なし
対象者 BMI23~30kg/m²、20歳以上の健常成人男女/プラセボ群22名、D-BHB群21名
有効性評価項目 内臓脂肪面積(腹部CT検査)
試験期間 12週間

⑧ 運動機能(動物試験)

要約

ケトン体(BHB)投与により、ラットにおいて複数の運動能力の向上が確認された

サマリ

ラットを対象とした研究において、β-ヒドロキシ酪酸(BHB)を投与した結果、持久運動、抵抗運動、高強度間欠運動においてパフォーマンスの向上が確認されました。これらの結果は、ケトン体がエネルギー基質として利用されることで、運動時の代謝効率に影響を与える可能性を示唆しています。
なお、本研究は動物試験であり、ヒトへの適用にはさらなる検証が必要です。

⑨ 睡眠

要約

ケトン体(D-BHB)の摂取により、睡眠の質の改善が報告されている

サマリ

健康な日本人成人を対象としたランダム化二重盲検プラセボ対照試験において、D-β-ヒドロキシ酪酸(D-BHB)を1.5g及び2.9gを14日間摂取した結果、起床時の眠気、入眠・睡眠維持、爽快感など複数の睡眠指標において有意な改善が確認されました。
本研究は、外因性ケトン体が通常の食生活下においても睡眠の質に影響を与える可能性を示唆しています。

⑩ 安全性

要約

ケトン体はヒト試験において良好な安全性と忍容性が確認されている

サマリ

健常成人を対象とした28日間の継続摂取試験において、ケトンモノエステルを1日3回摂取した結果、血液検査、代謝指標、電解質、腎機能などに有害な変化は認められませんでした。軽度の消化器症状(主に軽い吐き気)が一部で報告されたものの、全体として安全性および忍容性は良好とされています。